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nekoprotocolさんの思い出

エンジニアの魂とエンジニアの業の思い出

どこかに置き忘れてきた気がする。




今まで私がエンジニアたりえたか、というとまともなエンジニアからしたらふざけるなと叱られそうだけれどもまあ私もエンジニアとして業界の門をたたいたのである。
そしてエンジニアたるもの仕組みが人を駆動する、ということを純粋に信じていてそして今も当時ほどではないにせよ心の片隅にはおいているので、だから例えばこんな記事のこんなエンジニアの「想い」にはひどく心惹かれる。


■ブラウザ上で画像をLGTMっぽい感じにするやつを作った
http://ymrl.hatenablog.com/entry/2015/04/22/002259


システムが人を駆動し、そしてそれは人を幸せにするものでなければならない。
人を幸せにするシステムを、仕組みをつくるために私はエンジニアになった。なりたかった。エンジニアは第一に人が好きでなければいけないのである。

一方で、そういう想いでつくりあげた仕組み・システムそのものにもひどく愛着が湧いてしまう。
自分の手で生み出したシステムがみんなに愛されてほしい、そしてシステムもみんなを愛してほしい。
それでも仕組みは、システムはいつか忘れ去られていく。

「はてな村奇譚99」が心に突き刺さる。


■はてな村奇譚99
http://orangestar.hatenadiary.jp/entry/2015/04/29/000000


いや。心に突き刺さった。がそれでも泣いてしまうほどではなかった。
それはたぶん自分が真剣にエンジニアであることをどこかに置き忘れてきてしまったのでないか。そう思った。

エンジニアの魂とエンジニアの業をどこかに置き忘れてきてしまった。
くそくだらない「ビジネスマン」になってしまった。

マスターキートン4巻の思い出

私、誰かに対して「怒る」ということがなかなかできないのだけど、そうなった原因というとたぶんマスターキートン4巻1話「喜びの壁」を読んでからかなーと思った。

あらすじはグーグル先生に譲るとして、作中、ふとったおっさんがこどもに言う台詞がある。



コドモ「あいつ親友だと思ってたのに!結局は他人だったんだ!」(うろおぼえ)
おっさん「そいつぁ真理だ。それがわかってれば友達が何やったって許せるだろ?」(うろおぼえ)



!!1
ノウミソがっつり殴られた気がした。マジかよ。なにいってやがる。まったく。どうにかなりそうだった。コーヒーがぶのみした。ダメだった。おちつかなかった。ジャンプ再読した。やっぱりおちつかない。実際そのときの私はどうかしてて、財布にぎりしめて部屋を飛び出し大きな本屋に走った。コンピュータ書籍売り場。アレだ。手に取る。K&R。購入。128版だった。


パソコンもってなかった。


それ以来だろう。何かに対して怒ることができなくなった。怒るってなんだ。よくわからなくなった。犬のウンコふんでも、足踏まれても、カラスのフンかかっても怒ることがなくなった。モンスター親子の無茶にまきこまれても、私だけデザート来なくても、牛のウンコふんでも怒らなくなった。理不尽なお客様の理不尽な要求に理不尽なスケジュールで対応しても怒るとかどうでもよくなった。


でも、昨日この記事Quyoに投稿しようとしたらサービス落ちてて上げられなかった。怒るでしかし!

ナンセンス・カタログ (ちくま文庫)の思い出

谷川俊太郎の文章と和田誠の挿絵で構成されたエッセイ集なのだけれど、私、この本を4回は買っているんですよ。
別に捨てたりなくしたりして買い直してたわけじゃなくて、全部女の子にプレゼントしてしまったのでした。プレゼントしてはまた新たに買って別の女の子にプレゼントするっていう、ね。



いま思うと赤面モノの恥ずかし行為なんだけれども、人は若いと何をしでかすかわからないですからね。そういうことにしてください。


あと、この本のエッセイの中でブラッドベリの「イカロス・モンゴルフィエ・ライト」って短編があることを知ってものすごく気になって図書館や本屋にいくたびにちょいちょい「イカロス・モンゴルフィエ・ライト」を探していたことは覚えてる。



そしてその短編にはまだ出会えてない。ググったら負けかなって思ってる。いつか偶然出会えたらいいなっていうくらいの空気感なんです。
この空気感、たぶん、谷川俊太郎のなれなれしい文章と和田誠のゆるい挿絵のせいかなって。


そう思う。

小学校2年生のときのウソの思い出

もちろん小学校低学年の男子ともなれば、息を吐くようにウソを吐くにきまっているので「俺、骨折したことあるぜ」「俺は入院したことあるぜ」「お、俺なんか・・・死んだことあるぜ!」「うっそー、マジで?」みたいなエスカレーション系ウソとか、ちょう好きな女子がちょう遠い親戚であることを母親から聞いて「まあ俺とアイツは親戚だからケッコンできねーんだけどな」とウソぶいてみたりとまあそういう少年時代をすごしたわけだけど、そうそう、とりあえずビオラだ。



俺が小2のとき。昼休み。習い事自慢の話だったと思う。やれそろばんだ、いや俺は英語教室だみたいな流れの中、ウソまみれの俺は「ビオラを習っている」と言ったのだった。
「すっげー、ビオラってバイオリンのちょっと大きいやつだろ?」友人のメガネ野郎が聞いてくる。
「まあな」得意げな俺。相手のツッコミジャンルじゃないと判断してウソを積み上げる。
「実際、最初はバイオリンからスタートなんだよ。うまくなったらビオラ、チェロってだんだん大きくなるんだ」出世魚か。
「マッジでー?! スッゲー!!」騒ぐ周囲。バカばっかりだった。サイコーに楽しい小学生時代だった。




そうして俺は高校生になる。そんなウソをついたことも忘れ、当時のメガネ野郎もまあまあ成績がよかったせいかメガネと俺は地元からちょい距離のある進学校に通うようになる。



新しい高校、モテない中学時代のことは忘れ高校デビューを果たそうと俺は新しいクラスに溶け込もうとする。
メガネ野郎も同じクラスだ。数人で雑談をはじめる。
ふとメガネ野郎が言う。
「ああ、みんな。コイツな。ビオラひけるんだぜ」




クッ、殺せ(姫騎士顔)

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