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kewpiedesignさんの思い出

iPhone 6の思い出

2015年、春。新生活のタイミングで初めて買ったスマートフォンがiPhone6だった。当時スマホは人々の生活にすでに普及していたが、自分にとっては初めてのスマホだった。なぜそんなにスマホの普及が遅れたのかについては、それまでに紆余曲折あったので過去のQuyoを見てほしい。(http://quyo.hatelabo.jp/items/56447de80fa5bb0003000001)

いかんせん初めてなので右も左も分からず(当時はMacも持っていなかったので初めてのApple製品だった)、とりあえず片っ端からアプリを入れてみたり、充電の仕方が分からなくてバイト先で教えてもらったりしていた。当時アルバイトに通い始めたこともあり、濃密な毎日をこのスマホと過ごした。一番印象に残っているのは電車の通勤時間に音楽を聴いていた時のことで、iTunesに入れたばかりの曲にどんどんと車窓の風景や思い出が積み重なっていったし、今でも曲を聴くとその頃を思い出すことが多い。

iPhoneの様子がおかしくなり始めたのはそれから1年ほど経った頃、ポケットから滑り落ちた6がデパートの駐車場のアスファルトに強く叩きつけられてからである。その時に初めて画面に大きなヒビが入り、ボディブローのようにじわじわと年月をかけてダメージを与えていった。その場ですぐに画面修理を頼めば酷くならなかったかもしれないが、時間と金をケチってしまったのである。人間のメンテナンスと一緒で、修理は早ければ早いほどいいに違いないはずなのに、惜しいことをしてしまった。

その後、動きはするものの様々な異常が現れ、2年ほど前からはスピーカーにも異常をきたし始めた。曲を聴いている最中に音が妙なタイミングで飛ぶようになったが、こちらは放置している間にいつの間にか治っていた。代わりに画面の挙動がおかしくなり、頼んでもいないのに勝手にアプリを開いたり閉じたり、真っ暗闇の部屋で写真を連写し始めたり、Twitterを開けば自分のツイートをいいねしたり、知らない人にDMを送りつけそうになったりと、いよいよ事態が深刻化し始めた。最初は「静まれ〜〜〜」と叫びながら布団に画面を擦り付けると大人しくなっていたのだが、最近は何をしても全く言うことを聞かなくなってしまい、曲を聴いている最中に勝手にボリュームを調節し始めて鼓膜が破れそうになったりと健康にも影響が出始め、もはやハイテクで危険な物体と化し始めていたので、その役目を強制的に終了していただくことになった。

4年間もの間、要求の多い自分にコキを使われて大変だっただろうと思う。しかしiPhone 8に移行作業をしている間、6から「もう僕のことは用済みなの?」という声が聞こえてきた気がした。性別は分からないにしろ、急に放置されて哀愁漂うその姿を見ているとなんだかこちらも悲しくなってきて、せめてもの供養にと今この文章を書いている。主治医から「頑張ってるねぇ」と言われるほど綺麗にヒビの入った画面と、対照的に強化ガラスケースのおかげで傷一つつかなかった背面を綺麗に拭いてやり、コンテンツの設定をリセットし、無事その役目を終えてもらうことにした。

今までお世話になりました。ありがとうございました。

携帯電話の思い出

高校生のとき、はじめて携帯電話を買ってもらった。携帯電話は昔から憧れで、小学生のときは携帯電話のカタログで1日過ごせるほどだったので、買ってもらったときは嬉しかった。ただ持ってると不便なことも逆にあり、学校の見知らぬギャルにメールアドレスを教えてと追いかけられていたので逃げ回っていた。いきなり顔写真を撮られたりしていたので、多分関わったら危ないと思って逃げていた。

そんなこんなで愛用していたのだけど、自転車から落としたりしている間に電源がつかなくなった。そして、翌年高校2年の春に紛失してしまった。場所は家で。家で携帯を無くすなんて、と散々親に責められた。自分でも意味がわからなかった。1ヶ月ほど経ったころに強制解約になった。

それから1年(2年だと思ってたけど1年だった)、いきなり見たこともないところからその携帯は姿を現した。いまも電源はつくけど、解約はされたままだしいまはキャリアも違うので、もう過去の携帯だ。はじめて買ってもらった携帯に雑な扱いをしてしまったことを悔やんでいる。どうか成仏してほしい。

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