よく考えて買った使えない携帯電話の思い出

あなたの膝が地面をついたとき、あなたはジャバ使いの強襲にそなえ携帯電話を買った日のことを思い出していた。

薄れゆくメモリの中、「ハードオン」という店の名前が浮かんだ。

そうだった。この「ハードオン」という壊れた部品が100円で売ってる店で、だ。あなたは、この店で携帯電話を初めて買ったのだった。

今でもあなたは覚えている。家に帰ると、100円のそれがモックアップだったときの気持ち。「模型でも着信のフリをするには十分」だ、とあなたは自分を正当化したのだった。

とつぜん思い出の仮想空間から物理空間に引き戻された。痛みによって。身長1万8000行はあるジャバ使いのクラスファイルがあなたの顎をとらえたのだ。歯をくいしばりながら、やはり使えない携帯電話はダメだなあ、とあなたは思った。

よく考えたら、電話がきたふりをすれば、ジャバを退けるとでも思ったことが間違えだ。よく考えてみれば、よく考えてみたとおりだった。

よくよく考えれば、だ。捨てたものの写真をアップするのは難易度がベリーハードだなとよく考えた。体を張ったレビューに飽きたのか、ジャバ使いらの姿は消えていた。

よくよく、よく考えてみれば、あなたはものもちがよいので、この使えない携帯電話はまだストレージの中にあるはずだった。よく、よくよく考えた結果、これは捨ててしまったモノの思い出ではなく、捨ててしまいたい思い出だと思った。

あなたはよく考えたのだった。